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アカウントオーナー

本質的な課題に確かな提案でこたえる~アカウントオーナーが総合BPOを加速させる~

社会の急速な変化を受け、日々変わっていくクライアントのニーズにどう対応するか ――― ベルシステム24が出した答えは、営業とオペレーションが分離していた“製販分離組織”を“製販一体組織”に変え、各クライアントの責任者を「アカウントオーナー」とする制度でした。アカウントオーナーが目指す理想とあわせ、実際のクライアントとの関わり方、さらに制度にあわせた人材育成まで詳しく聞きました。

大矢 賢一

大矢 賢一 常務執行役員 第1事業本部長

1990年入社。営業担当として数々の顧客プロジェクトを推進後、2009年より業務執行役員・業務企画本部長・北海道支店長・情報通信事業部長などを経て、2017年よりカスタマソリューション事業本部副部長としてアカウントオーナー制度導入をリード。2021年、常務執行役員第一事業本部長に就任。

大西 佳代

大西 佳代 第1事業本部 第2事業部長

2001年入社。コンタクトセンター立ち上げや通販業界・化粧品カスタマーサポートの責任者を経て、2019年よりアカウントオーナーとして活躍。音声認識やテキストマイニングなどによる現場の品質向上・高度化など、クライアントへの付加価値向上やDX推進などを戦略的に実施。2024年よりアカウントオーナーをマネジメントする事業部長に就任。

岩堀 司

岩堀 司 HR本部 事業人事部長

2007年入社。500名を超える大規模コンタクトセンターの運営責任者として従事した後、2016年より事業本部企画部門責任者として業務の可視化・型化、業務改善力を活かした業務アセスメント、BPRコンサルティングを新サービスとして開発。2021年より全社の人材育成・キャリア開発に携わり、2023年よりHR本部事業人事部長として人事戦略を推進。

アカウントオーナー

Vision オペレーションと営業が一体となり、クライアントとともに成長を目指す

攻めと守り、組織間に生まれた"ギャップ"

コンタクトセンター事業が抱えていた課題について教えてください

これまで営業とオペレーションで組織を分け、営業がとってきた仕事をオペレーションが運用するという時代が長くありました。要は攻めと守りを分担しており、役割は明確でしたが、それぞれ目指すミッションが異なるために一体感を持ったクライアント対応がしづらい体制だったと思います。
近年、テクノロジーの進化などもあり、高度化・自動化・データ分析など次々生まれるクライアントのニーズに対応しなければ、コンタクトセンターも成長はできません。しかし、オペレーションの現場を知らない営業では提案にも限界があります。営業の新たな提案で受注しても、オペレーションの現場は仕事が増えるとネガティブにとらえてしまうケースも見られるなど、両者のギャップが大きくなっていました。

現場を理解したうえで提案できる、アカウントオーナー

アカウントオーナー制度はこの状況をどう解消するのでしょうか

アカウントオーナー制度では、1人のアカウントオーナーが営業とオペレーションの責任者として、クライアント企業(アカウント)に関する責任と権限を持ちます。「製販一体」とすることで、営業とオペレーションが同じミッションのもとで、お客様の課題を共に解決していき、高い収益率を目指せると考えました。
アカウントオーナーに託す最大のミッションは、クライアントの事業成長に貢献することです。ビジネスを拡大する領域と、現場の業務を効率的に回すオペレーションの領域を統合したことで、クライアントの課題を深く広く把握し、何をどのように提案すべきかが明確になりました。コンタクトセンターで実際に受け取る消費者の声や、実際のオペレーションの改善点など、現状を理解したうえで、実現性の高い提案をできるようになったのです。

アカウントオーナー

株式会社ベルシステム24 常務執行役員 第1事業本部長 大矢 賢一

すべてのクライアントにニーズを捉えたスピーディーな提案

アカウントオーナー制度の効果はいかがでしょうか

クライアントの満足度は以前より高くなっています。現場の課題と、世の中のニーズの両方を踏まえた提案が可能になり、提案の幅が広がっています。攻めも守りもすべてアカウントオーナーの判断で進められるため、スピーディに提案が進むことも増えています。
これまでは営業が1人何十社も担当するなかで、売上額の大きい企業に重心を置きがちになっていましたが、各クライアントにアカウントオーナーが付いたことで、大小問わずすべてのクライアントに少しずつでも提案が進むようになりました。営業がフォローできないクライアントはどうしても縮小傾向になっていましたが、アカウントオーナー制度導入後、既存顧客含めて全体で利益が伸びていることは大きな成果だと感じています。

ニーズをいち早くキャッチし、サービス開発も活かす

社内にも変化や効果はあるのでしょうか

まず、アカウントオーナー制度を導入したことで、クライアントと常にコンタクトを取るようになり、コミュニケーションが増え、クライアントとの距離が縮まりました。これにより、各社・業界の状況やニーズもいち早く把握できるようになり、社内の新規サービス開発などに活かしています。例えば、インターネットやソーシャルメディアの監視から、動画などのクリエイティブ、プロモーションまで一貫しておこなうサービスなど、コンタクトセンターに限定しない領域にも取り組んでいます。

総合BPO企業としてアカウントオーナー制度で目指す姿

最後に、アカウントオーナー制度で今後目指す理想形をお聞かせください

広告代理店の大規模プロジェクトのように、クライアントに対してアカウントオーナーが中心となって、プロモーションからすべての企画までを一気通貫で責任を持って進められる体制を目指しています。体制や仕組みは整っており、クライアントとの接点強化が次の課題です。アカウントオーナー1人ずつ、足りないスキルは異なりますが、全体として課題を感じる点を本部方針として掲げるほか、毎月オーナーレビューで現状確認とアドバイスをおこなうといった個別のフォローも進めています。
最終的には、クライアントの一員となるほどの関係性を築き、見込み客開拓やWebマーケティング、セールス、商品開発など、"総合BPO"としてすべて当社から提案できる体制を目指します。

Solution アカウントオーナーとしてクライアントに向き合えば、提案すべきことが見える

アカウントオーナーとしてクライアントに向き合えば、提案すべきことが見えてくる

株式会社ベルシステム24 第1事業本部 第2事業部長 大西 佳代

現状の課題、ROIまで踏まえた提案で、大きな成果に

アカウントオーナーは、クライアントからどう評価されていますか

営業とオペレーションの両方に責任を持つアカウントオーナーになったことで、汎用的な提案ではなく、そのお客様が抱えるオペレーションの課題を把握したうえで、「このサービスを追加し、こう活用することで、このように売上に貢献できる」とROIまで見据えた提案が可能になりました。オペレーションを土台とした提案は、納得感があり、効果までイメージしやすいと評価いただいています。
例えば、あるお客様では、コンタクトセンターとして注文を受けるだけでなく、クロスセルやアップセル、解約阻止なども担っていました。お客様は売上向上というミッションに対して、戦略実行上の課題があったため、音声認識やデータマイニングにより、会話内容を分析し、リアルタイムでオペレーターに適切なスクリプトを提示するなどの施策を提案しました。初期/運用コスト含めてROIを試算しましたが、導入後は大きな成果につながり、3ヵ月前倒しで投資回収を達成しました。

製販一体のアカウントオーナー制度

製販一体のアカウントオーナー制度

クライアントの先を読み、常に最新の提案をできる存在に

アカウントオーナーとして大切にしていることを教えてください

クライアントに寄り添い、クライアントより一歩先を読むことです。サービスを提供する会社として、クライアントに言われてから動くようでは遅いと考えています。製販一体となった初年度は不安もありましたが、営業まで含めて対応できるのはすごく楽しいです。もちろんアカウントオーナーが1人ですべてやらなければならないことはなく、周りのサポートを受けながら取り組んでいます。
データ活用や生成AIなどの新しい領域に、これまで培ってきたオペレーションを融合させ、現場感にマッチした提案ができるのがアカウントオーナーです。急激に変化し続ける社会のなかでも、常に最新のものを提案できる存在でありたいです。

Solution アカウントオーナーを目指すキャリアパスも明確に。新たな人材育成の取り組み

アカウントオーナーを目指すキャリアパスも明確に。新たな人材育成の取り組み

株式会社ベルシステム24 HR本部 事業人事部長 岩堀 司

職種を細かく分類し、キャリアマップを構築

キャリアパスにおけるアカウントオーナーの位置づけを教えてください

アカウントオーナー制度導入時に職種などを見直し、33種類の職種を「販売・サービス」「企画・マーケティング」「IT・クリエイティブ」「事業管理」の4カテゴリに分類したキャリアマップを構築しました。このうち当社のビジネスにおいて最前線で活躍いただく「販売・サービス」にアカウントオーナーが含まれます。
アカウントオーナーはキャリアパスの主流となる存在で、オペレーションや営業、データアナリストなど様々な職種を入口にゼネラルに経験を積みながら目指すイメージです。

33種類の職種キャリアマップ

33種類の職種キャリアマップ

アカウントオーナーを中心に、全員が活躍できる体制を目指す

新しい制度で目指す人材育成、従業員のキャリアの形はどのようなものですか

新制度は従業員の満足度が高く、アンケート調査でも85%以上が満足という結果となりました。また、「このキャリアを目指したい」「この職種のこの役職につきたい」といった会話も増え、キャリアパスのガイドになっていると感じます。
アカウントオーナーはビジネスの主軸ですが、もちろん全員が目指しているわけではありません。オペレーション運営者やデータアナリスト、企画・設計者など様々なスペシャリストが必要であり、アカウントオーナーを軸に、各メンバーがスペシャリティを発揮して実現性を高める、アカウントオーナーもほかの職種も主役として活躍する形が理想です。その体制を目指して今後も、人材育成に取り組みます。

Leader's Voice summary

2019年よりアカウントオーナー制度を導入。営業とオペレーションを一体化することで、クライアントの課題をより深く理解し、一歩踏み込んだ提案を可能にした。これは、「クライアントと向き合い、寄り添う」という本質をより確実に実現できる体制と言える。オペレーションという土台を強みに、アカウントオーナーが中心となり、チーム一丸となって期待を超える価値を提供する。

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