Solution 01 AI導入のジレンマをどう打ち破るか
成否を分けるのは、トップダウンの強い意思と現場の覚悟
AIで業務改革を成功させられる企業とそうでない企業の違いを教えてください
既存事業の延長線上でAI導入を捉えるのではなく、変化に伴うリスクも踏まえて業務そのものを見直す意思を持てるかどうかにあります。AI導入は常にイノベーションのジレンマにさらされています。大企業にとっては新事業がもたらすインパクトは相対的・短期的に小さく、問題なく回っている業務にあえて手を入れるほうがリスクに見えます。優良企業であればあるほど、このジレンマにはまります。
この問題を解消しやすいのは、トップダウンで意思決定のできる組織です。大きなオペレーションの変更を伴う決断は上位層にしかできません。もちろんそれが唯一の正解ではなく、企業のカルチャー、事業の特性、人材のスキルによって様々なアプローチがとれますが、やはりトップ層が本気で意思表示し、事業側がついていく──、この前提がないとどんな会社でも成功するのは厳しいでしょう。全社横断の特化型組織を立ち上げる企業もよく見かけますが、そこでいくら素晴らしい提案をしても、事業部門がオペレーションを変える意思を強く持たなければ、改革を前に進めることはできないのです。現場、すなわち事業部門もまた、改革を進める上で重要な主体です。
株式会社AVILEN 代表取締役/データサイエンティスト 高橋 光太郎
事業変革を成功に導く「AI BPO」の重要性
なぜAVILENはベルシステム24とタッグを組んだのでしょうか
今回の協業の背景には、お互いのカバー領域とそれぞれの事業の特性による相乗効果の創出があります。私たちはAIのエキスパートですが、AIによる事業変革を実現するには、人の手によるオペレーションやコミュニケーションを併せて機能させることが不可欠だと理解しています。
AIは素晴らしいものですが、人によるオペレーションを排除して成り立つものではありません。なぜならAIは最終的な責任を引き受けないからです。結局、人間がコミュニケーションでカバーする領域はなくせません。しかも、AIの規模が大きくなればなるほどトラブルも増え、この領域の意義は大きくなります。AI導入そのものに加えて、現場のオペレーション変革をどう実行し、根づかせるかも重要です。そこで有効になるのが、AIを活用するための業務設計、その運用、人材育成までを包括的に支援するAI BPOなのです。
AVILENは、AIコンサルティング、AIシステムの開発や導入支援、内製化支援の3分野を柱に、企業の変革を一気通貫で支援しています。具体的には、AIでやれることが無限にある中で、どのように技術を取捨選択していくかというコンサルティング、企業ごとに最適なAIシステムを開発し導入するための支援、そしてAIと人がともに働く環境の整備です。これまでに1000社を超えるお客様のAI活用を支援してきました。
一方でベルシステム24はBPOで日本トップクラスの歴史を持ち、多くの企業のオペレーションを担ってきました。BPOや業務変革の知見も豊富で、様々な現場を理解しています。しかも、トップを含めてAIに向かう強固な意志を持っている。それが、私たちがパートナーとして手を組みたいと思った理由の1つです。
企業がイノベーションのジレンマを打破する有効な手段として、既存の枠組みから独立した社外組織の構築が挙げられます。意思決定や評価軸を本体から切り離すことで、慣習に縛られず、変革を推進できる組織です。その役割を私たちが担うことで改革の成功を支える、そんなビジョンを描いています。AI導入や構築支援にとどまらず、AIスペシャリスト人材の育成まで一貫して取り組みます。2社の掛け算から生まれるこの新しいAI BPOは、必ず素晴らしいものになると確信しています。
